可部南小 提案児童の学年全員で取り組む
わら草履作り、ついに「夢」実現
 田植え、稲刈り・・地域の支援が力に
 
安佐北区可部南2丁目、可部南小学校(加藤繁校長、児童数421人)の5年生46人は12月5日、全員で「わら草履」を作った。田植えした稲で、わら草履を作りたいという一人の児童の「夢」が地域住民の協力でついに実現した。
 5年生の的場舞さん(11)は昨年、公益社団法人・青少年育成県民会議が募集した「児童の夢」に「米を作った稲わらで草履を作る」を応募し、採用された。夢を実現しようと学区内の自治会、女性会、学校で「夢配達人プロジェクトわら草履作り実行委員会」を結成。 5年生が5月に田植えした。しかし8月の土砂災害で田んぼが土で埋まった。このため夢の実現が危ぶまれたが、代わりの稲田を地域の人が提供。10月に稲刈りをした。
 草履作りは上原女性会員が事前に草履の片方の半分まで児童の人数分を編んだ。児童はあとの半分を同会員7人の指導を受けながら、2時間で長さ15aの飾り用の草履を完成させた。草履作りは学校のPTC(親・先生・児童)活動日に行われ、保護者59人も参加した。
 的場さんは「土砂災害のときは夢は夢で終わるのか、と心配したが、実行委員会の皆さんの力で実現した。すべてがいい思い出になった。特に稲刈りの手応えは忘れられない」と回顧。草履作りに立ち会った母親の千恵さん(45)=可部南1丁目=は「夢は2年生から3回目の応募で採用になった。皆さんの協力で実現した体験を今後、生かしてほしい」と期待していた。
 加藤校長は「草履は取り組みの熱意の結晶。思い出に残る夢の実現はうれしい」と喜ぶ。実行委会長で学区町内会自治会連絡協議会の松井修会長(70)=可部東3丁目=は「子どもたちは田植えから草履作りまでの流れを通して地域の絆を強く感じてくれたと思う」と締めくくる。
 わら草履作りの経験者が少なく苦労した上原女性会。東恵子会長(70)=同2丁目=は「少人数で草履の編み方を教え合って準備した。事前に半分完成の80個の草履を用意するのは大変だった」と責任を果たしてホットした表情だった。
 プロジェクトのメンバーは今後、青少年育成地域リーダーとしても活動する。