人交差点
山繭の「飼育」から「つむぎ」まで
可部公民館が現地見学会
原藤さんの本格取り組みが好評
可部公民館は6月11日、可部東1丁目の山繭つむぎ愛好家で知られる原藤ちはるさん(64)方で山繭現地見学会を開き、山繭の幼虫飼育からつむぎ作りまで本格的な取り組みが好評だった。
 原藤さんは中学、高校の教諭在職中に家庭科を担当。衣服で山繭つむぎと出会い、原藤家の先祖も山繭つむぎを織っていたため関心を持ち、12年前に可部の山繭同好会に入会。今では自宅につむぎの織機を置き、畑にはネットの飼育ハウス2棟を備える。
 採取した繭糸は染色して着物や帯などを織る。帯は県美展で入選し、着物は工芸展に出展して注目された。可部紬の歴史にも詳しく、昨年8月には「山まゆ紬」を自費出版した。
 「卵が幼虫になり、大きく育って繭を作る過程は実に神秘的。つむぎは自分の意図が他人の目にどう映るか楽しみ」と原藤さん。夫の孟さん(74)は「人一倍の集中力があってこその取り組み」と感心する。幼虫のエサになるクヌギやカシワの葉を用意したり、飼育ハウスを管理して活動を陰で支える。
 見学会には10人が参加。卵から幼虫のふ化、繭作りの状況、つむぎなどを目の当たりにし、見学会テーマの「今に伝わる山繭つむぎ」を実感した。参加した可部東3丁目の松井貞子さん(64)は「素敵な山繭のスカーフを目にして関心を持った。小さな卵が最後につむぎになるのが魅力」と山繭の実態に感動した。同公民館の中村克司主査(47)は「山繭の館とも言える自宅を開放してもらい、中身の濃い初の見学会になった」と原藤さんの協力に感謝していた。





太田川の人気者「ガーちゃん」その後

写真撮る人などが激励見物

安佐北区亀山南1丁目の太田川に住みついた1羽のガチョウは、その後も元気に川で暮らしている(写真)。
 ファミリー可部6月1日号でガチョウの「ガーちゃん」(地元の人の愛称)が3月中旬から川にすみついていることを紹介。見守りを続けている近くの田中光昭さん(73)によると、掲載されたあと電話での問い合わせや子供づれ、写真やテレビに投稿するビデオ撮影、ウォーキングなどで激励を兼ねて見物に訪れる人も増えた。
 すみついた場所は草丈が伸び、河原を一面覆う。このため水際にいる姿は見えにくくなっている。田中さんは「一日に何回か、双眼鏡で居場所を確認するが、草の陰になって捜すのに苦労する。向こう岸からはよく見えるが、離れすぎ。ビデオ撮影の人も途中で望遠レンズを取りに帰ったり、河原に上がる夕方まで待つなど努力されている」という。
 草の陰は、ガーちゃんにとってはキツネなどから身を守るのにいい環境でもある。何度かの大雨で川の水が増えても避難して無事。住みついた場所はカワウも多く、互いがなじみのように仲良く暮らす姿は、ほほ笑ましい。