地域でいま 12月
包括支援センター発足5年へ
高齢者の支援活動に持ち味
 高齢者を総合的に支援する「地域包括支援センター」がスタートして来年3月で5年。頼りになる支援活動が好評だ。
 広島市の業務委託で可部地区では社会福祉法人・広島県同胞援護財団の三入・可部地域包括支援センターと亀山地域包括支援センターが設置された。それぞれに専門の職員が介護予防の相談やサービス利用の調整、保健、福祉などさまざまな相談、虐待防止、関係機関とのネットワークづくりなどに取り組んでいる。
 特に両センターの取り組みは、基本的な業務の中での活動に特徴のある「持ち味」も発揮し、喜ばれている。

〇三入・可部地域 包括支援センター 連続6回開催の健康体操が好評
事務所は可部6丁目10―22。スタッフは看護師の流早苗センター長(57)、社会福祉士1人、主任ケアマネージャー2人、ケアマネージャー3人の計7人。
 管内の高齢者(65歳以上)はセンター開設当初の約6000人から現在は7800人に増えた。支援のいる介護保険の認定を受ける人が多くなり、ケアマネージャーを増員した。こうした中、要支援者を増やさないために力を入れているのが介護予防講座の「中高年のための健康運動」。
 これまでの3回の講座を今年は9月から11月まで月に2回、計6回連続して開き、好評だった。夫婦での参加もあり、1回50人、延べ300人の受講者で盛況。血流促進、ギックリ腰・骨粗しょう症や尿もれ、転倒を予防する体操などを習った。
 流センター長は「健康運動は認知症サポーターの養成や歯の健康、虐待防止などと並ぶ介護予防講座の大きな柱。多くの参加者は介護予防への関心の高さを示す」と長期講座の成功を喜ぶ。
 健康運動の講師を務めた中高年健康研究会の青江孝信代表(68)=安佐南区西原=は「私の受講者は10月までの5年間で1万人に達した。特に高齢者の介護予防運動は関心を持ってもらい、やりがいがある」と退職後始めたライフワークの健康体操の受講者は当面、2万人を目標にする。
 センターでは介護をする人たちの交流やいきいきサロンづくり、高齢者の動作などを疑似体験する催しなどにも力を入れている。



〇亀山地域 包括支援センター 4グループホームが初の交流会
事務所は亀山4丁目2―23。スタッフは主任ケアマネージャーの井田浩美センター長(39)、ケアマネージャー2人、看護師、社会福祉士各1人、計5人。
 管内の高齢者はスタート当初の3600人から現在は4400人に。
 力を入れている取り組みの一つに地域での施設ネットワークづくり。今年初めて10月4日、亀山圏域グループホーム(認知症対応型施設)4ヵ所の交流会を開いた。ひなたぼっこ亀山、はるかぜ、ニチイのほほえみ広島亀山の入所者が、なごみの郷亀山(亀山3丁目、松林克典施設長)に集まった。参加者は計63人に職員、家族も含め120人で賑わった。4施設が1ヵ所に集まって親睦を深めるのは非常に珍しい。
 会場には福祉施設の出店も並び、支援センターの職員が取り仕切るミニボーリングを施設対抗で楽しんだ。
 井田センター長は「センター発足以来2カ月に1回、民生委員さんなど地域の方も参加するグループホーム運営推進会議を開いてネットワークづくりを進めるなかで交流会が決まった。一方で、地域では高齢者を見守る新しい連携組織もスタートした」とネットワークの充実に向けて地域に出向く活動が続く。
 交流会を提案した、なごみの郷亀山施設管理長の小田明美さん(55)は「芸能などの慶福訪問を受ける一方で、利用者が自ら集まって交流し、連帯意識を高める意味は大きい。各施設の理解と協力、包括支援センターの指導のおかげ」と初の交流会が成功だったことを喜ぶ。






可部中学へ日常の「心構え」の額贈る
学区内防犯連合会が6文字に願い込める

可部学区防犯組合連合会(宮本昌明会長)と可部南学区防犯組合連合会(松田喜久雄会長)は11月1日、可部中学校(蔵田重雄校長、生徒数544人)に道徳の心構えを書いた横長の大きな額を贈った。
 贈呈には執筆した可部7丁目の書道家西川博文さん(84)雅号・松塘、宮本会長(71)、松田会長(71)、可部学区防犯組合連合会の辻英明副会長(73)、同学区地域安全推進委員の橋本寛昭さん(64)の贈る側5人が学校を訪問。同中学PTAの石井秀之会長(50)が立ち会い、生徒代表11人も出席して蔵田校長(58)が受け取った。
 可部、可部南両学区の防犯組合連合会の合同会議で地域の子供の育成に当たって、まず日ごろの心構えで身につける道徳に力を入れることにした。その心構えは孔子が唱えた儒学に由来する「五常の徳目」が知られる。
 西川さんは五常の仁(思いやり)義(人として守る道)礼(礼儀を重んじる)智(物事を理解し、わきまえる)信(信じる心)に、和(仲よくする)を1字加え6文字とした。書の最後に「道徳が実践されることで人の資質が向上し、家庭、社会、国家が発展し幸福を招く」と「徳以招福」の言葉を添えている。
 西川さんの書を防犯連で表装し、縦67a、幅136aの額に入れて寄贈した。宮本会長は「道徳を重んじる優秀な学校になり、そこで生徒が将来に向かって立派に育ってほしい、との願いがこもっている。言葉の意味を身につけた人生を期待している」と強調する。
 蔵田校長は11月2日の生徒会全校集会で「地域からのメッセージ」として額を披露した。「書かれている意味は校訓の自主、敬愛、協力とも重なることを生徒に説明した。地域の子供は地域で育てるという、みなさんの意気込みと熱意を末長く伝えたい」と目立つ場所に額を掲げた。
 3年で生徒会長の太麻帆さん(15)は「贈られた文字を理解し、その精神に恥じない人生を送りたい。どんな意味のある額か、後輩に引き継がれることを願っている」と話している。